古文長文 今昔物語
■原文
1)今は昔、京にありけるきこり人どもあまた、北山に行きたりけるに、

2)道踏みたがへて、ひづ方へと行くべしともおぼえざりければ、

3)四、五人ばかり山の中にゐて、嘆ききけるほどに、

4)山奥の方より、人あまた来れば、

5)あやしく、「何者の来たるにかあらむ」と思ひけるほどに、



■ステップ Q

1)
・ありける

・行きたりけるに、

・SV関係
2)
・いづ方へ

・行くべし

・おぼえざりければ、


3)
・四,五人ばかり

・山の中にゐて

・嘆ききける


4)
・来れば

5)
・あやしく

・何者の

・来たるにかあらむ

・思ひけるほどに


■ステップ A
1)
・ありける
「あり」連用 + 「ける」伝聞過去の助動詞「~タ」-連体形

・行きたりけるに
「たり」 : □連用形

「ける」 : 連用形-□伝聞過去の助動詞「~タ」-終止形

「に」:接続助詞(・・・トコロ)

・SV関係
S(主語)を見たら→ V(述語)を見つける
V(述語)を見たら→ S(主語)を見つける
ことによってストーリー把握していく


2)
・いづ方へ

cf>『疑問』
when
where
why
how
□参考)
文法ノート


・行くべし
「べし」 : 適当「・・・ヨイ」

・おぼえざりければ、
「おぼゆ」 : (意味)1.思われる、 2.(小さい頃を)思い出す 3.(妹に)に似ている

「ければ」 : 已然形+「ば」 = 順接確定条件 「・・・ノデ」
 → 原因を表す「・・・(道に迷った という原因がある)ノデ・・・(困った という結果に)」
因果関係の押さえどころ


3)
・四,五人ばかり
「ばかり」 : 「・・・ホドニ」程度を表す

・山の中にゐて
「ゐ(居)」 : 「座ル」

・嘆ききける
「ける」 : □

4)
・来れば
「来れば」 :已然形+「ば」 「・・・ノデ」原因
→「山の奥から人が大勢くるという原因で→あやしく・・・思っている という結果に」

5)
・あやしく
「あやしく」 : (意味)1.(服が)粗末だ 2.(農民は)身分が低い  3.(夜の森は)不思議で

・何者の
「の」 : 主格(・・・ガ) 、連体格□

・来たるにかあらむ = 「・・・デアロウカ」
「たる」

「に」 : 断定

「か」 : 疑問の係り助詞

「あら」 :

「む」 :

・思ひけるほどに
「ける」 :




■訳
1)今は昔のことになったが、京にいた木こりたちが大勢で、北山に出かけたところ、

2)道を間違えて、どちらの方へと行ったらよいのか分からなくなったので、

3)四、五人のど山の中に座り込んで、嘆いていたところ、

4)山の奥の方から、人が大勢やってきたので、

5)不思議に「どんな人が来たのだろうか」と思っていたところ、
ラベル: edit post
1 Response

コメントを投稿